履歴書を書くのが初めてだったり、転職活動で久しぶりに履歴書を書いたりする方がいらっしゃると思われます。そのような方の中には、履歴書の書き方に不安や疑問をお持ちになる方もいらっしゃるかもしれません。
そこで、今回の記事では、採用担当者の目にとまる自己PR・志望動機の書き方のポイントを、例文を交えてご紹介します。
また、写真や適切な文字量といったマナーもご紹介するので、それらをしっかり押さえて、好印象を与える履歴書を目指しましょう!
<目次>
履歴書の項目
履歴書は自分のことを企業側に知って貰うための書類です。
今回は、多くの企業が履歴書の合否において重要視する「自己PR」「志望動機」の項目を中心に、書き方のポイントと例文をご紹介します。
自己PR
自己PRの目的は、「何をやってきたか」「今後どう貢献できるか」を軸に、企業が自分を採用するメリットを伝えることです。
転職時の自己PRは、これまでの「成果・実績」「経験・スキル」「即戦力として仕事に貢献できるか」などが軸となります。新卒とは違い、即戦力として活躍できることを訴えられるかが重要です。
また、新卒・転職時のどちらにおいてもオリジナリティを出すため、具体的なエピソードを盛り込みましょう。
これらの軸を基に、採用担当者に好印象を与える自己PRの作り方を、例文を通じてご紹介していきたいと思います。
例文
私の強みは自身の課題を克服する粘り強さです。
前職は、新卒入社で◯年間、営業職として働いていました。
1年目はなかなか成果が出せず、同期の中で下位◯番でした。そんな状況を変えるため、先輩の商談に同席させてもらったり、先輩に協力してもらって、ロールプレイングに繰り返し取り組みました。
その結果、2年目には1年目の2倍の成果を出し、同期の中でも上位◯番に入るようになりました。貴社の営業職でも様々な課題に粘り強く立ち向かい、成果を上げていきたいと思っています。
志望動機
志望動機とは、「その企業で働きたいと思った理由」のことを指します。
志望動機に説得力を持たせるには、これまで自身が培った経験の強みなどの背景、「なぜ当社なのか?」といった企業への志望度を伝えられるかが軸です。
企業への志望度を伝えるには、企業のホームページや競合他社との比較などで企業の強みを把握する必要があります。
これらのポイントを基に、採用担当者に好印象を与える志望動機の作り方を、例文を通じてご紹介していきたいと思います。
例文
私は、貴社の経営理念に感銘を受け志望いたしました。
お客様の希望に合ったサービスを提供するだけでなく、常に心に寄り添った温かいサポートをしている点にも魅力を感じています。
以前、貴社のサービスを母が受けたことがありますが、専門的な知識がなく何も分からない母を貴社の営業マンが丁寧に優しくサポートしていた姿を目にしたことがあります。
そのときに私の母は「自分に合ったプランを時間をかけて分かりやすく説明してくれただけでなく、こちらが納得できるまでじっくりと対応してくれた」と喜んでいました。
母がここまで人のことを褒めたことがなかったため、この話を聞いて貴社は常にお客様の立場に立ちサービスをお届けする会社であるということが分かりました。
入社後は、私自身もお客様に喜んでもらえる接客を心がけ、一人ひとりに合ったサービスを提供したいと思っております。
私は、御社がお客様に提供している〇〇というサービスに興味を持っております。
他社にはない画期的なサービスだということを知り、私も微力ながら共に多くの方に御社のサービスの良さを伝えていきたいと思いました。
御社に入社した際には、自身の強みである粘り強さを発揮し、お客様の心を掴み実績を上げられるよう貢献していきたいと思います。
履歴書の細かい注意点
続いて、履歴書を書く上で押さえておきたい細かい注意点をご紹介したいと思います。
年号・語尾の統一
履歴書の生年月日や学歴・職歴の欄には年号を記載しますが、年号は和暦か西暦のどちらかを履歴書全体で揃えます。
また、和暦を使用する場合は元号を省略せず、「平成」「令和」などと正式な表記で記入しましょう。
語尾においては、「です・ます」か「である」のどちらかで悩む方もいらっしゃるかもしれません。実際はどちらを使っても問題ありませんが、まとまりのある文章を書くために語尾を統一させるのが大切です。
空白期間・空欄
もし空白期間(就業していない期間)がある場合は、採用担当者にマイナスの印象を与えてしまうのではないかと不安に思われるかもしれません。
それでも空白期間はごまかさず、正直に伝えることが信頼されるために必要です。自己PR欄などで空白期間ができた理由や、空白期間に取り組んでいたことを記載しましょう。
そして履歴書には本人希望記入欄の項目がありますが、書くことがない場合、無理に記入する必要はありません。
しかし、空欄のままにしておくと、履歴書を見た採用担当者が書き忘れと判断する可能性があります。「特になし」と書くより、「貴社の規定に従います」と記入する方が柔軟な姿勢をアピールできるでしょう。
文量
履歴書では、各自の項目で200〜300文字程度が一般的となっています。もし企業から指定がある場合はそれに従って書きましょう。
履歴書は読みやすいことが重要なので、一文あたりの文字数にも注意する必要があります。読みやすい文字数は1分で大体50〜60文字くらいとされており、これを大幅に超えてしまうと読みづらくなってしまいます。折角のアピール内容も伝わりづらくなるため注意しなければなりません。
履歴書のマナー
続いて、履歴書を書く上で押さえておきたいマナーをご紹介したいと思います。
封筒
まずは履歴書を封入する封筒についてです。宛名書きは黒ボールペンで、太さは1.0ミリ〜1.6ミリが目安となっています。水性ペンは雨や水で濡れるとインクが滲んで字が消えてしまう為、あまりおススメできません。油性マジックも裏写りする恐れがあるので避けた方が良いでしょう。
そして人事担当者が応募書類だとすぐに判別できるように、封筒の左下に赤字で「応募書類在中」と書いておきます。
下記の記事では、封筒の種類や宛名の書き方などを詳しく解説しています。こちらも併せて参考にしてみてください。
写真
履歴書の写真はあなたの第一印象を決める大事な要素となります。そのため、スピード写真(自動証明写真機)ではなく、プロのカメラマンがいる写真館で撮影してもらうのがベストです。
写真のサイズは「縦40mm×横30mm」で、3カ月以内に撮影したものを使用します。そして、「写真が剥がれて誰の証明写真なのか分からない。」といった事態を避けるため、写真の裏にはボールペンなどで名前を記入しましょう。
まとめ
今回は、履歴書の自己PR・志望動機の書き方だけでなく、年号や文字数などの注意点をご紹介しました。特に「志望動機」は自社の採用ニーズにマッチした人材なのかを見極めるのに必要な項目となります。
そして、写真や封筒といったマナーの要素でマイナスの印象を与えないことも、次の選考に繋げるために大切です。
これらのポイントを押さえて企業にあなたの熱意を届けることで、書類選考を突破しましょう!